2009年10月26日月曜日

歯周組織の7つの問題点

1、深い歯周ポケット
歯周ポケットとは、細菌感染によって付着が喪失した結果、根面に沿って上皮が深部へ増殖する事によって形成された病的歯肉溝を意味し、深い歯周ポケットとはこれが重度に進行した状態で、プロービング値が4㎜以上で、出血または排膿するものをさす。この深い歯周ポケット内には嫌気性菌が多く存在して組織の破壊が起こりやすい状態となっている。

細菌叢の違い
・健康な歯肉溝
付着性プラーク(グラム陽性菌)
・歯周ポケット
付着性プラーク
浮遊性プラーク(スピロヘータ、運動性、グラム陰性嫌気性菌)
☆組織の破壊がおきやすい


各器具のポケット内への到達度
①歯ブラシ     0.5〜1.0
②歯間ブラシ    2.5
③Mouthrinse  0.2±0.3
③Watherpik  1.4〜1.9  歯周ポケットの約半分の深さ 
④Subgingival irrigation   付着プラークの最根尖側まで
⑤超音波スケーラー     効果的

通常の清掃方法ではポケット内のプラークコントロールはむずかしい。

深いポケットでも定期的な清掃だけで対応可能な場合もあれば、セルフケア任せにして悪化させる場合もある。

〜歯周ポケットに対する3つの処置法〜
①Pocket maintenance
ポケット維持療法     非外科療法(SC/RP、薬物療法など)
②Pocket reduction
ポケット減少療法     Modified Widman flap
                                                        Open flap curettage
③Pocket elimination
ポケット除去療法                    Gingivectomy(歯肉切除)
             Apically positioned flap

参考文献) コンセプトをもった予知性の高い歯周外科処置