2009年8月26日水曜日

メインテナンス

歯磨剤の有効利用

発砲剤の多く入った歯磨剤を使うと長く磨けず、十分にブラッシングが出来なくなってしまう。
泡立つのが良くなければ、発砲剤の少ない製品を選んだり、2回法にするなどして解決できる。


歯磨剤に抗菌成分は含まれているが、バイオフィルムは機械的に除去するのが有効。歯磨剤でさいきんが減るわけではない。
発泡剤の入っていないクロルヘキシジン配合の歯磨剤の併用は細菌の減少につながるが、歯肉縁上だけの話でポケット内にはほとんど影響できない。 

なぜ歯磨剤を使うのか??
歯周病患者さんが歯磨剤を使う時の注目成分はフッ素です。
歯周病患者さんは根面カリエス予備軍。その予防として、有効利用する。

歯磨剤を使ったカリエス予防の方法をtoothpaste technique(TPT)という。

TPTのポイント
・1000ppmFに近い濃度の歯磨剤を選ぶ。
・フッ化物の種類にこだわる必要はない。
・1回に使用する歯磨剤の量は最低0.5グラム。
・口腔内全体に歯磨剤を行き渡らせる。
・うがいに使う水の量は出来るだけ少なくする。
・うがいの回数も出来るだけ少なくする。
・TPT後は飲食を避ける。
・できれば毎食後行い、就寝前は必須。

TPTによるカリエス予防効果は、3年間のデータで、大体20〜30%。
院内でのフッ素塗布の半分の効果だが、プラスアルファの効果としては十分。

参考文献) メンテ・ザ・ペリオ 山本浩正 著