2009年8月13日木曜日

メインテナンス

歯肉の治癒形態

動的治療でポケットが浅くなる場合大きく分けて2つの治り方がある

・浮腫性の炎症が歯肉に起こっていると、炎症が消退するにつれて歯肉は引き締まり退縮する
このような場合歯肉は薄くなり浅い健康歯肉溝(シャローサルカス)に近い状態になる。

・付着の獲得によってポケットが浅くなる場合はジッパーをあげるように歯肉が根面に付着する。これには上皮が長く付着する場合と結合組織が新しく付着する場合の2種類がある。多くの場合は前者で、後者は再生療法で起こる可能性はあるが頻度が少ない。
「長い接合上皮による治癒」
これには本物と偽物の2種類があり、本物は電子顕微鏡レベルで上皮細胞と根面がしっかりとつかんでいる付着。偽物は結合組織からの側方圧で上皮が押さえつけられているだけの状態。
どちらの付着が起こっているかは、切片をとって顕微鏡をのぞかない限りわからない。
臨床ではプローブの進入を阻止できるくらいの強さがあるようであればよい。
このような治癒形態の場合はプロービング値が少し大きめになる事が多く深い健康歯肉溝(ディープサルカス)という。

参考文献)メンテ・ザ・ペリオ 山本浩正 著