メインテナンスプログラム
1、診査
〜データの処理〜
☆動的治療とメインテナンスでは、診査データを見る目を変える
①動的治療の目
・どこのポケットが深くてどのような治療が必要か??
・どれくらい改善したか??
・どこに、どの程度問題が残っているのか??
②メインテナンスの目
・悪くなっている部位はないか??
・リスクの高いところはどこか??
・リスクの高いところが安定しているか??
☆メインテナンスにおける診査システムに求められるもの
リスクの把握と変化の把握ができるシステムであること。
☆データの共有
高血圧の患者さんは自分の血圧を、糖尿病の患者さんは自分の血糖値を知っているが、歯周病の患者さんは自分のプロービング値を知らない。
データを共有することは生活習慣病の基本スタンスです。
共有データが患者さんにとって励みになるよう工夫する事は長いお付き合いのなかで大切。
(プロービングの誤差)
1㎜プロービング値が増えたときに付着の喪失が起こっている確率は50%ほど。通常誤差に含まれる。
2㎜以上のプロービング値が増えたときには本当の付着が起こっている確率は90%までに急
上昇する。
☆プロービング値の出血(BOP)
BOP(+)の意味するもの
・炎症の存在
・歯周病菌の存在
・付着の喪失リスクの存在
BOPの疫学
BOP(+)で付着の喪失が起こる確率は低いが、BPO(−)で付着の喪失が起こらない確率は高い
喫煙→BOP率下がる
アスピリン→BOP率上昇する
☆その他の診査
・歯肉退縮量
プローブでの測定、口腔内写真のダブルチェック
・根分岐部病変
・歯の動揺度
必要に応じてX線写真撮影を行う
参考文献) メンテ・ザ・ペリオ 山本浩正 著