2009年7月31日金曜日

メインテナンス

治療後メインテナンス

歯周病菌が住み着いて、歯周病組織の破壊があった経験のあり、積極的な動的治療を終えた患者さんに対して行うメインテナンス。

動的治療でかなり改善はされているが、歯周病菌はゼロになっているわけではない。

目標は歯周病菌の復活の阻止!!!

動的治療で、口腔内環境をどこまで整備できたかによってメインテナンスプログラムが変わってくる。究極のゴールをきっている場合もあれば、ランクが下のゴールをきっている場合もある。

深いポケットが残った場合には歯肉縁下のバイオフィルムの破壊をしなければならない。

治療後メインテナンスのリコール間隔は基本は3ヶ月、しかし、残存するリスクによって加減が必要。

参考文献) メンテ・ザ・ペリオ  山本 浩正 著

2009年7月30日木曜日

メインテナンス

予防的メインテナンス

歯周病菌の感染経験がなく、歯周組織の破壊も認められない場合。究極のゴールをきっている患者さんが対象。

目的は歯周病菌の感染を防ぐ事!!

予防方法としては患者さん自身のセルフケアが重要。口腔内環境はほとんど問題がない場合が多いので、メインテナンスプログラムもセルフケアのチェックや歯肉縁上のバイオフィルムの破壊やPMTCがメインとなり、リコール期間も長くなる。

参考文献) メンテ・ザ・ペリオ  山本 浩正 著

2009年7月29日水曜日

メインテナンス

メインテナンスの分類

動的治療からメインテナンスに移行する時の口腔内の状況・歯周病のリスクは患者さんによって異なります。

もちろんメインテナンスの内容はオーダーメイドです。

ここではメインテナンスを4つに分類して考えていきます。

1、予防的メインテナンス
2、治療後メインテナンス
3、試行的メインテナンス
4、妥協的メインテナンス

参考文献)メンテ・ザ・ペリオ   山本 浩正 著


2009年7月28日火曜日

メインテナンス

歯周病治療は一生もの

動的治療結果の長期的維持にはメインテナンスが非常に重要

メインテナンスが大切なら、メインテナンスという方向から患者さんを見ていくのも一つの手

どのようにメインテナンスされたいのか??どのようにメインテナンスしていく事が出来るのか??を考えながら動的治療を行う

例えば歯周外科治療を行うにしてもメインテナンスにつながるものにする



参考書籍) メンテ・ザ・ペリオ 山本浩正 著

メインテナンスは一生続く

そのためには治療の中断を回避し、患者さんが満足される長いお付き合いを治療の根底に備える事が大切!!!!


2009年7月27日月曜日

セミナー

加藤久子先生のペリオ講座を受講してきました。

臨床にすぐ生かせる内容で、スケーリングの基礎を改めて学びました。

スケーラーの持ち方など、癖がついてしまったりしていました…

最新のホワイトニング、ペリオの知識も得ました。

新しい知識を得て、自分なりに消化して日々の診療に生かして行きたいと思います。

2009年7月24日金曜日

メインテナンス

動的治療からメインテナンスに移行する基準

動的治療のゴールはメインテナンスのスタート地点
目標が歯周病を改善させることから現状維持に変わる

メインテナンスに移行する究極の基準
・プロービング値が3㎜以下
・プロービング時の出血がない
・プラークコントロールが良好
・根分岐部病変がない
・全体的な骨レベルがフラットになっている
・補綴物の適合性、清掃性が良い
・咬合が安定している

上記はあくまで究極のゴール実際の臨床では、歯周基本治療を行い歯周外科治療を行ったとしてもどこかに問題が残ってしまう妥協的ゴール、患者さんの要望や都合によるゴールの変更がある。

むりやり究極のゴールを目指し、治療が中断するよりもメインテナンスを行う方が患者さんにとってメリットが大きい。ゴールを変更する余裕が必要。

メインテナンスの中断こそが最も大きいデメリット!!!!!!

参考文献)メンテ・ザ・ペリオ 山本浩正 著

2009年7月23日木曜日

メインテナンス

メインテナンスの必要性

動的治療で歯周ポケットから細菌を除去しても、口腔内から歯周病菌が完全にいなくなるわけではなく、歯周病菌は次のチャンスを狙っている。

深い歯周ポケットが残ってしまったり、プラークコントロールが悪く、歯肉に炎症がおきやすい状況は、歯周病の復活のチャンス!

プロケア後どのくらいの期間で細菌が戻ってくるか??
おおまかにいうと…

プラークコントロールの良い患者さん→数ヶ月
プラークコントロールの悪い患者さん→数週間

患者さんのプラークコントロール状況や歯周ポケット、根分岐部病変、補綴状況などに考慮して、リコール間隔を決定する。

メインテナンスの効果
赤字は歯の寿命(歯を失うまでの時間に換算すると)
  
①診査のみで何もしない    10年で平均3.6本の歯を失う    2.8年
②動的治療のみ        10年で平均2.2本の歯を失う    4.5年 
③動的治療+メインテナンス  歯の喪失数は10年で平均1.1本   9.1年

動的治療、メインテナンスをきっちり行うと3倍以上歯を長持ちさせる事が出来る!!

メインテナンスをすれば一生歯を失わないとはいえないまでも、歯の寿命は確実にのびる


歯科の先進国であるスウェーデンと比べると

スウェーデンのメインテナンス率は90%。80歳での残存歯数は約20本
日本のメインテナンス率は2%。80歳での残存歯数は約8本







                



2009年7月20日月曜日

メインテナンス

今週から、メインテナンスについて勉強した事をアップしていきます。



歯周病の治療は「動的治療」「メインテナンス」の2種類のステージに分けられる。

動的治療
良くなるための治療

歯周組織の炎症を改善し、患者さんの意識と行動の変容により健康を維持していく礎が築かれる。

アンダートリートメントにならないように、積極的な介入を行う。

メインテナンス
悪くならないための治療

プロケアとセルフケアにより動的治療で獲得した健康を長期にわたって維持していく。

minimal intervention(MI)の思想が必要

①オーバープロービングを避ける
・痛くない
・データの有効活用

②オーバーブラッシングを避ける
・動的治療時にはアンダーブラッシング中心の指導。メインテナンスに移った患者さんに同じような指導を続けるとオーバーブラッシングになってしまう。
・歯肉退縮に注意

③オーバーでデブライドメントを避ける
・デブライドメントのターゲットが歯石からバイオフィルムに変わる
・オーバーデブライドメントやオーバーブラッシングで失った根面も基本的には元には戻らない。

ダイエットで言うと…
体重や体脂肪率が落ちていく過程⇨動的治療
いったん達成した体重や体脂肪をリバウンドしないように維持していく⇨メインテナンス


参考文献)  超明解 メンテ・ザ・ペリオ  山本浩正 著

2009年7月17日金曜日

12回に渡って、小児歯科についてまとめましたが、虫歯予防がメインになってしまったので、補足をします。

当院の小児歯科の目的は生涯健康なお口を保つための基礎作りをする』です。そのためには、正しい知識を学んでもらい、口腔ケアについてアドバイスし、養育者の手を離れた後も疾患を予防できるようにする事が歯科衛生士の役割です。

ちなみに…
歯肉炎 小中学生の4割
虫歯  小中学生の半数以上
と言われています。

まだ子供だからと決めつけずに、子供自身に説明すると、4歳でデンタルフロスが使えるようになったり、虫歯になりにくいおやつを選んで食べれるようになった例もあります。

子供のメインテナンスの目的は口腔内疾患の予防はもちろん、日々成長していくお口の中をプロの目でチェックする事です。噛み合わせや歯並びについては私自身まだまだ勉強不足な分野ですが…

日々お子さんをお持ちのお母さんとお話をしていると、定期的にフッ素塗布を行う事はかなり浸透しているようです。フッ素塗布をきっかけに来院していただき、PMTCなども行っていければと思います。
そして何より、歯科医院という場所を、怖い所ではなく、お口の健康を保つために必要な場所なんだという事をお子さん自身にも理解してもらい、楽しく小児メインテナンスを行っていければと思っております!!

2009年7月15日水曜日

小児歯科

小児歯科シリーズ最終回です。

☆9〜12歳のプラークコントロールのポイント☆

そろそろ仕上げ磨き卒業の頃です。この頃までに歯磨きマスターになれるよう正しい歯磨きを習慣づけましょう。
とくに12歳臼歯は中学生になってから生えてくるので、本人も忙しく、また、スポーツをする子はスポーツドリンクをよく飲む時期で虫歯になりやすいです。

フッ素やキシリトール製品もうまく取り入れましょう。
そして新しい永久歯が次々と生え歯並びや噛み合わせが気になる頃です。

カリエスフリーの永久歯列を目指すには、歯科医院でのクリーニングや歯磨き指導、食生活指導がとても大切です。たとえ虫歯がなくても、小さな変化を見逃さないためにも3ヶ月または、夏休み、冬休み、春休みごとのメインテナンスをおすすめします!!

2009年7月14日火曜日

小児歯科





☆6〜9歳頃のプラクコントロールのポイント☆

上下の前歯の永久歯が生えてくる時期です。
この時期意外と磨き残しが多いのが実は前歯です。前歯の裏がシャベル状にくぼんでいる場合は虫歯のなりやすいので注意です。


食生活によってプラークの付き方がかなり変わってきます。
デンタルフロスを使うのが理想です。



2009年7月13日月曜日

小児歯科

2週間ぶりの更新となってしまいましたが小児歯科後編です!
















上に図が6歳頃の口腔内です。

4〜6歳のプラークコントロールポイント☆

6歳臼歯を虫歯にしない!!

この頃は歯ブラシをつい本人に任せがちになってしまう時期です。
6歳臼歯は第二乳臼歯の後ろに生えてくるため、大人でも完璧に磨くのが難しい所なので子供だけでは、きれいに磨く事は不可能と言っていいと思います。
(永久歯列で言うと前から6番目の歯なのですが、この歯が虫歯にならずに健全な状態な大人はけっこう稀です。)

さらに、1〜2年かけて生えてくるので、歯ぐきがかぶさった状態が長く続くので、歯ブラシをするとひりひりするので、子供は避けてしまいがちです。そして生えたての歯は組織が未完成で、ミュータンス菌の出す酸に侵されやすく、完全に生えてくる時には虫歯になっている事も少なくなりません。(逆にフッ素は取り込みやすいです。)

このことをふまえて、理想的には…

①仕上げ磨きは夜に必ず行ってください!!
②フッ素、キシリトール、リカルデント製品を積極的に取り入れましょう!!
③なかなか難しいですが出来れば生えている途中の6歳臼歯は毛の柔らかいタイプのワンタフトブラシを使う事が理想的です!!
④歯ブラシは習慣が付いている頃なので、デンタルフロスも本人にもやらせると良いです!!
(ちゃんと出来ていなかったとしても、習慣にして、徐々にちゃんと出来るようになればいいです。)