CPP-ACPの効果
①再石灰化促進(ミネラル供給)と脱灰抑制
CPP-ACP溶液を1日2回ラットの歯に塗布したところ、う蝕活動性が有意に減少した事が報告されている。歯面にACPが局在する事によりエナメル質脱灰の抑制と再石灰化促進が期待される。CPP-ACPは主に微生物表面、細胞外基質にも局在しているが、プラークに取り込まれる事でカルシウムイオンの貯蔵庫として機能する事が期待される。
②知覚過敏緩和(刺激の遮断)
CPP-ACPは露出象牙質を被覆し象牙細管を封鎖する事が示されており、この事は知覚過敏の緩和を説明する。
③歯面の滑沢化
ナノ複合体であるCPP-ACPが歯面に局在し、そこから中性イオン対が表層下病変へ拡散する事によりハイドロキシアパタイトの形成が期待され、歯面の滑沢化につながるものと考えられている。
MIペーストの応用方法と注意点
①ホームケア
綿棒あるいは歯ブラシに適量(約1㎝、0.3g)とって歯面に塗布し、その後唾液を吐き出さずに3分間そのままの状態で維持し、ペーストが長く歯表面に留まっているようにする。塗布後は30分間飲食を控える。
②プロフェッショナルケア
ラバーカップを使用して塗布し、ホームケア同様にその後長く歯面に留まっているようにします。また、個人のカスタムトレーを製作して歯面にアプリケーションを行う事も効果的。
*CPP-ACPはフッ素の存在によってその効果はさらに増強・発現できるものです。
したがってホームケアでもプロフェッショナルケアでもフッ化物入りペースト(酸性は×)を使用した後に応用すると更に効果的。これはフッ化物をも関与する再石灰化によって耐酸性のミネラルが形成される事が、さらに脱灰しにくい歯質の形成につながるため。
*注意点
CPP-ACPは牛乳タンパク由来なので、牛乳アレルギーの人には勧められない。